Pol00011 ペレストロイカについて!最新の話。

#0000 sci3017 8904160059

ペレストロイカについて
ゴルバチョフのブレーンのアバルキンの話を聞いてきました。

#0001 sci3017 8904160101

 先ほど、ソ連の学者の話を聞き、その後彼らと議論してきました。
 ペレストロイカの指導的理論家−アバルキン氏(ソ連科学アカデミー幹部会員、
同経済研究所所長)です。朝日新聞の白井久也氏、高山智氏もきていましたよ。
 僕が議論したのはアバルキン氏と一緒にきた、ボガチョフ氏(名刺には
Director's aid for foreign affairs とあります)であります。

  ペレストロイカに心情的には賛成なのですが、彼らの難点は、資本主義の
よいところだけ、導入できると考えている(?)点です。

  たとえば、株式は発行するが、そのための市場はつくらない。ウッソ!? 市場性のない、つまり流動性のない株をだれが買うの?
   
  彼らは、消費需要を抑制するためにそうするのだそうですが、まるっきり解って
ないんですね。資本主義のシステムが。

  制度の改革は難しいものです。おそらく日本の場合も。

#0002 sci3017 8904160107

日本の政治改革とは直接関連しませんが、
ペレストロイカについての意見きかせて下さい。

                −−石塚−−

#0003 sci2100 8904161423

 私の私見では、ペレストロイカというのは、そのスローガンだけが先行して
いるわりには内実に関する情報が不足しているな、という感じがします。
 ただ、漠然としたイメージでは、せいぜい、モスクワ市民がいままで食肉が
ないことを不満に思ってプラウダに投書しても、それが掲載されなかったのが、
ちょこっとづつ掲載されるようになったのかな? という感じです。あ、これ
はグラスノスチでしたっけ?
 しかし、ペレストロイカをはじめ、グラスノスチという言葉によって、せい
ぜい「食料が足りない」「衣料・薬品が足りない」ということが海外に知らさ
れる程度になったということは、それ以前は、そのような事実でさえも報道さ
れなかった、考慮されなかったというふうに考えられますから、私は、「ソビ
エトって思ったよりひどい内実なんだな」と思ったりしました。こんなことを
書くと、ソビエト国内保守派の懸念そのものですけれども正直なところ、こう
いった感想をもつ方は多いのではないでしょうか?
 ペレストロイカというのは、そのスローガン自体が、強い政治性とともに、
宣伝性(派閥に対しては支配性)を兼ね備えています。それ故に、ソビエト国
民の期待感が集約するかもしれませんが、実行も速くないと、すぐに「またか」
と思われる。また、抽象的な言葉でありますので、うまい具合いに責任公約
とそれ以外を分けることができるといった都合のよい部分もあります。
 現状では、西側諸国に情報公開をすることによってその国内政治への批判を
牽制しているようにしか思えません。
 何せ、「秘密警察の権限を弱くします」とか「食肉供給を大幅に改善します」
とかいうものではありませんから。
 これを巧みに利用して、とにかく具体的に「党員上層部の特権的待遇は民衆
からの略奪だ」などと言って宣伝をし、当選を果たしたのがエリツィンであり
ますが、彼のモスクワ市区代表選挙における得票率が88%も達したというの
は、市民の「スローガンではない。具現化だ」という欲求を反映したものだと
思います。
 これらの、ソビエトの状況に対して、比較的評価でき得る「自由化」を押し
進めているところとしては、中国の経済特区などが挙げられると思います。
 こんなことを書くと、自然ボードの人たちに非難されるかもしれませんが、
中国は海南島をはじめとする、資源が良好な場所に、合併企業を奨励する形で
企業を誘致しようとしています。自然保護問題は別にして、この姿勢はよっぽ
ど改革的であると思います。

 P.S ところで、日本共産党は、ソビエトのペレストロイカに関して
     批判をしていますが、この点に関してどなたかご存じの方いら
     っしゃいませんか?
                         ≡≡ sci2100 ぼの ≡≡

#0004 sci2100 8904161424

 それにしても、消費の抑制を行いながら株式を・・・というのは
メチャメチャですね。何を考えているんでしょうか?

≡≡ sci2100 ぼの ≡≡

#0005 sci1260 8904161912

ぼの閣下、いえいえ、中国の経済特区は、比較の問題ではありますが、
環境問題の軽減につながる施策となる可能性もある、と期待しており
ます。というのは、約10年前になりますが、中国を旅行したことが
あり、太原などでかなりスモッグが発生しているのを経験しました。

当時から、生産単位ごとに公害問題に取り組んでいる、という説明が
訪問先企業でなされていましたが、実際はどうだったのか...最近
読んだ新聞記事では、中国のエネルギー消費に対する生産効率は、や
はり日本に代表される西側諸国よりかなり悪いようです。もしも、日
本の省エネルギー技術などが移転されれば、今後の大規模環境破壊を
軽減するファクターとなるかもしれません。そして、願わくば、中国
に環境保全に向けられるだけの資本が蓄積されるように、政策が進む
とよいのですが。

ソ連の話題から脱線してすいません。
わたくしの懸念は、「ウスカレーニエ」です。
タスなどは、環境破壊の記事を配信するようになっているそうですが、
しかし経済発展の優先が行われることになれば、不安です。

                    トカゲ

#0006 sci2100 8904180906

 なるほど、そうだったんですか。勉強になります。
 どうもありがとうございました。
 基調発言をされた方、少しズレてしまったようですが、すみません。
 では、話の続きを....
                       ≡≡ sci2100 ぼの ≡≡

#0007 sci3017 8904182148

  ペレストロイカの問題点は、システムの変革は全体的でなければならない
ということを彼らがどこまで理解しているか、です。
  小手先の変革は不可能です。良いところだけを借りることはできません。
資本主義の良いところだけを、導入するこてとは無理です。すべてを背おわな
ければなりません。

 僕のみるところ、ソ連は資本主義への道を歩み始めました。これは決定的に
重要なことです。

 僕の参加した研究会のはなし、朝日新聞の18日朝刊にのっていました。
アバルキン氏の記事です。
                               石塚